ニチハ株式会社
以下は一部抜粋です。記事全文と運用イメージはこちら!
『品質力』を第3の矢に。高い技術力と圧倒的な品揃えで窯業系外壁材の50%近いシェアを占めるニチハが、品質力強化プロジェクトを推進している。技術の成熟化や、品質に対する顧客の高感度化等を背景に、重要性が高まる『品質』を一段と強化することで、自社の競争力アップにつなげる狙いだ。アフターサポート・製造・品証・設計をカバーする品質情報システムの構築を目指し、2012年にSpaceFinderを導入。現在、第一フェーズである『顧客要望対応』での活用が進んでいる。
取締役常務執行役員 川瀬氏当社は、直近の中期経営計画で、『品質にかかわる失敗コスト(以下、失敗コスト)』の半減を目標の一つに掲げています。しかし、これまでも努力してきたわけですから、さらに半減となると、従来の延長線での取り組みでは無理。早い判断、対策に対するチェックと評価、そして再発防止の徹底が不可欠ですし、さらには、ナレッジの蓄積や開発プロセスの見直しなども含めて、これまでにない広範な取り組みが必要になります。
品質保証部 企画課長
近藤 充生 氏
近藤氏住宅に対するお客様の価値観は常に変化し、技術も日々向上しますので、お客様の要望についても、これまで見たこともない現象や、以前は問題にならなかったような現象が顕在化しています。そのようなお客様の声を、カスタマーサービスや品証をはじめ、製造・設計開発プロセスに反映し、現行商品の改良や新規商品の開発に反映するためのPDCAサイクルを完成させたいと考えました。
川瀬氏スクラッチの場合、まず業務の流れ等をすべて決める必要がありますが、初期の段階でなかなかそこまで整理できませんし、構築の時間もかかります。また、運用開始後の変更も必至。これまでの経験で、スクラップ&ビルドしなければならないことは良くわかっていましたから、トータルの費用も時間も莫大になります。このような理由から、運用しながら発展していけるSpaceFinderに決めました。
近藤氏以前は紙ベースでのやりとりでしたので、伝達や集計に時間がかかっていました。さらに、要望の受付から、現象の分析・問題点の抽出、お客様への説明・対応という様に順次業務が流れていたため、スピード感も不足していました。
CS推進部長 CS推進室長
平尾 政裕 氏
平尾氏拠点や地域間で情報が共有できないということも課題でした。例えば、ある商品で、ロットによって色が微妙に違うというケースがあった場合、事前にその情報がわかっていれば、大規模物件でも同一ロットで納めるという対応ができます。
平尾氏品質保証部からは、顧客対応の工事内容や費用、進捗が見えず、CS推進部は、過去の顧客対応案件情報の参照に時間がかかるというように、各部門で管理されている情報をスムーズに共有、活用できないという課題もありました。
近藤氏お客様の要望を受けると、担当営業が『顧客要望報告書』を発行します。品質保証部は、常にその発行状況を監視しており、スピーディに対応に着手。現象の分析・問題点の抽出を行った 上で『顧客要望対策書』を発行し、工場に対策のタスクが流れます。一方、CS推進部でも顧客要望の報告を監視しており、『CS決裁申請書』を発行して現場対応を実施します。情報伝達を電子化し、常に最新の情報を共有することで、これらのアクションが同時並行で行えるようになりました。
品質保証部 企画課 主任
山田 昇次 氏
山田氏工場での対策着手も確実に早くなりました。『顧客要望対策書』は、ある程度情報収集できた段階での発行となりますが、工場の品質担当者が新規の『顧客要望対策書』を監視しており、記載されている現象や写真を見て、自工場に関係がありそうな場合は先行して動いています。
平尾氏現場の情報はCS推進部が一番持っているので、工場側から顧客要望の内容について問い合わせが来るようになりました。さらに、「もっとこういう写真が撮れない?」といった依頼が来る場合もあります。
品質保証部長
河合 秀憲 氏
河合氏『顧客要望対策書』の発行も、以前は当月に発生した分を翌月の月初にまとめて承認をとって発行していましたが、今はリアルタイムで行えます。また、対策の差戻しを行った場合、以前は承認ルートを逆戻りして情報が伝わっていたために時間のロスがありましたが、今は、差戻しとその理由が関係者に同時通報されます。差戻し理由も関係者で共有でき、人材育成面での効果もあります。
河合氏当社は、品質目標の一つに、『1ヶ月以内での90%以上の対策完了』を掲げています。SpaceFinder導入前は暫定対策の90%を1ヶ月以内に完了していましたが、今は、恒久対策を1ヶ月以内の実施完了目標として着実に進歩しています。
川瀬氏SpaceFinderを約半年間運用してきた中で、出荷停止の判断が早くなったと感じています。従来は、判断にいたるまでの情報収集に時間がかかったり、人のスキルに依存する面がありました。今は、非常に多くの人が情報を共有化できており、その効果が現れているのだと思います。
平尾氏他の地域で起きたのと同様の問題が起こる可能性があるという腹積もりがあるのと無いのでは、お客様の要望に対応する際の効率が全然違います。そういう点で、全国の拠点に配置しているCS推進部員が、他のエリアで報告された顧客要望を共有化できたのは大きなメリット。実際に、「札幌で起こっていることが新潟でも起こっている。しかし、中身がやや異なる。何故そうなるのか?」といったような質問が来るようになりました。今までは、このようなことは1度もありませんでした。
近藤氏従来は、お客様の要望と、CS推進部や生産部門が行った対策のコスト情報を紐付けて管理できておらず、集計分析や対策の優先順位付けが件数ベースとなっていました。しかし、重点指向で対策を行うためには、件数×費用で重要度を判断すべき。SpaceFinderの導入で、このような対策が可能になりましたし、どこに重点課題があるかを見つけ出すための時間と労力も短縮されました。
平尾氏『顧客要望報告書』と『CS決裁申請書』が連携することで、未対応の案件も容易に把握できるようになりました。また、以前は、CS申請が決裁されていても、その工事が終わったかどうかは現地でしかわかりませんでしたが、今は、工事完了報告までをワークフローで追いかけていますので、お客様の事情で工事が数ヶ月先になるような場合でも、工事の見落としが無くなりました。
本社 | 名古屋市中区錦二丁目18番19号 三井住友銀行名古屋ビル |
---|---|
資本金 | 81億36百万円 |
従業員 | 1,269名 |
事業内容 | 窯業系外壁材で最大手の住宅建材メーカー。「お客さま本位の姿勢」「創意開発」「明るい風通しのよい職場づくり」を経営方針に、顧客の視点に立った商品の開発・サービスを提供している。 |
取材日:2013年5月10日
受付時間 9:00-17:30(土・日・祝除く)
メールマガジン登録
「ダイキン 製造業向けITソリューションNEWS」
イベント情報やものづくりブログなどお客様に役立つ情報をお届けします。