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3ds Max|2026 新機能
3ds Max|2026 新機能

最新バージョン

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3ds Max 2026 新機能紹介

3ds Max 2026では、OpenPBRが既定のマテリアルとなり、USD for 3ds Max、OCIOなど様々なコンポーネントが更新され、相互運用性の向上を図りました。
更にBiped、CATといったアニメーション機能や、いくつかのモディファイヤの改善も行われております。

新機能情報の詳細はヘルプドキュメントの「3ds Max 2026 Updateの新機能新しいウィンドウで開きます」からご確認いただけます。その他修正された項目並びに既知の問題はリリースノート新しいウィンドウで開きますをご確認ください。

既定のマテリアルがOpenPBRに

3ds Max 2026から、OpenPBRが新しい既定のマテリアルとなりました。
OpenPBRは、MaterialXやOpenUSDとの互換性など、相互運用性の向上とともに、大部分のCGマテリアルを正確に表現できる直感的なコントロール セットを提供します。
これは物理ベースのマテリアルで、ほとんどの一般的な素材に適しており、各製品で共通のインタフェースを使用しています。

その使用方法と設定の詳細については、『Arnold ユーザ ガイド』の「OpenPBR」新しいウィンドウで開きますを参照してください。

頂点連結モディファイヤの改善

更新された[頂点連結](Vertex Weld)モディファイヤは、メッシュ オブジェクトに加えてスプライン オブジェクトもサポートするようになりました。

  • [頂点連結](Vertex Weld)モディファイヤの改善点
・プラインのサポート
スプラインを操作するときに[頂点連結](Vertex Weld)モディファイヤを適用すると、開いている頂点(2 つのセグメントを持たない頂点)を連結できます。この改善により、スプラインを編集可能、レンダリング可能、およびプロシージャルな状態に保ちながら、開いているスプラインをすばやく修復したり、作成されたスプラインの配列を1つのスプライン セグメントに統合したりできます。
・クリーンアップ操作
モディファイヤが更新され、追加のクリーンアップ操作を実行できるようになりました。[頂点連結](Vertex Weld)が適用されるポリゴンベース オブジェクトの場合、無効な頂点(不要になったが、トポロジを変更するポリゴン操作の結果として発生する古いデータ構造)を簡単にクリーンアップできます。
頂点連結モディファイヤの改善

モディファイヤ スタック位置の保持

モディファイヤ スタックのすぐ下に[スタック位置を保持](Preserve Stack Position)ボタンが追加されました。
オンにすると、現在作業中のシーンでオブジェクトを再選択したときに、モディファイヤ スタックで最後に選択したモディファイヤに戻ることができます。

この切り替えは既定でオンです。この切り替えの状態(オン/オフ)は、3ds Maxセッションでも保持されます。

モディファイヤ スタック位置の保持

作成パネルのオブジェクト検索

コマンド パネルの[作成](Create)パネルの上部に追加された[オブジェクト検索ウィジェット](Object Search Widget)を使用して、シーンに追加するオブジェクトを簡単に見つけることができます。

  • 検索オプションがこのフィールドにポップアップ表示され、探しているオブジェクトを見つけやすくなります。
  • グローバル検索フィールドのテクノロジに基づいて、この検索では以前に使用したアイテムのリスト表示や検索テキストのハイライト表示などの機能も提供されます。
作成パネルのオブジェクト検索

パフォーマンスの向上

[配列](Array)モディファイヤ、[ブール演算](Boolean)モディファイヤ、[コンフォーム](Conform)モディファイヤ、[ディスプレイスメント](Displacement)モディファイヤ、および[流体](Max Fluids)が最適化され、処理が高速化されました。

  • [ブール演算](Boolean)モディファイヤを使用してボリューム ベースのメッシュ作成を大幅に簡易化できます。CARVEを使用したときのブール演算が、3ds Max 2025.3 Updateよりも最大40%高速になりました。
  • [配列](Array)モディファイヤは、3ds Max 2025.3 Updateリリースの最適化よりも最大15%高速に結果を処理できるようになりました。
  • [コンフォーム](Conform)モディファイヤが更新され、シーンの複雑さに応じて最大40%改善されました。
  • [ディスプレイスメント](Displace)モディファイヤが改善され、シーンに応じて処理時間が最大2.28倍高速になりました。
  • [スキン](Skin)モディファイヤが改善され、ビューポートの処理が改善されました。アニメーションを高速化して、タイムライン内を素早く移動できるようになりました。
  • 3ds Max の[流体](Fluids)が更新され、処理速度が最大10%向上しました。
パフォーマンスの向上01
パフォーマンスの向上02

アニメーション機能の改善

ビューポートのパフォーマンス、CAT、Bipedのワークフローに対する改善を行いました。
これらの改善は、アニメーション ワークフローを改良し、長年の問題とお客様からの提案に対処することを目的としています。

・ビューポートのパフォーマンス強化
マルチスレッドの改善により、ビューポートのインタラクションが高速化され、応答性が向上しました。複雑なシーンで作業する場合に、よりスムーズなエクスペリエンスが期待できます。
・CATの修正
CATは、リギングを合理化し、ワークフローを最適化する機能強化によって、特にクローンの作成時やモーションレイヤのコピー&ペースト時の挙動の改善に成功しました。
・Bipedの修正
Bipedのアニメーション管理の柔軟性が向上し、名前の完全一致を使用してBIPファイルをロードできるようになりました。これにより、エクストラボーンを使用したBIPファイルのロード時にも、アニメーション データを失うことなくリグを簡単に変更できるようになります。
アニメーション機能の改善

新しいOSLマップ

Open Shading Language(OSL)用の3つの新しいマップを使用できるようになりました。

・ペルラージュ マップ[Perlage]
アンティーク時計に見られるようなペルラージュ パターンを作成するように設計されています。このマップはランダムな円形の溝を生成します。また、異方性反射のフローマップも用意されています。このマップをフローマップ変換と一緒に使用すると、OpenPBRマテリアルで効果的に機能します。
・フローマップ変換[Flow Map Transform]
このマップは、異方性反射の2Dフローマップ(接線空間の異方性反射方向を定義する)を、OpenPBRマテリアルの異方性反射接線マップ入力で予期される座標空間に変換するように設計されています。
・番号付きファイル名v2マップ[Numbered File Name v2]
この更新されたシェーダは、イメージシーケンスファイル名に4桁の数字を追加します。このシェーダのバージョン2は、現在のフレームをフレーム範囲と速度にマップし、ソースフレーム範囲外の場合の動作をコントロールします。[ビットマップ タイム コントロール](Bitmap Time Control)ロールアウトと同じコントロールがあります。
新しいOSLマップ

3ポイントでの長方形作成

スプライン長方形オブジェクトの作成時に、ワールドに位置合わせされた直角以外の角度でオブジェクトを作成できるようにする新しいメソッドが追加されました。
このメソッドでは、ビューポートで、3点に基づいて長方形を作成します。最初のクリックで長方形のコーナー、つまり開始点が設定されます。次に、最初のエッジ(長さ)をドラッグして定義し、マウスの左ボタンを放して決定します。2番目のエッジ(幅)にも同じ手順を繰り返します。

3ポイントでの長方形作成

リトポロジ機能の改善

3ds Max 2026では、Retopology Tools for 3ds Maxの基本アルゴリズムであるReFormが更新され、処理時間が短縮されました。 更に、Flow Retopologyが3ds Max 2026のインストールに含まれるようになり、月あたり50ジョブを完了できるようになりました。(これは2025年3月現在の情報であり、今後変更される可能性があることに注意してください。)

  • Flow Retopologyについて

Flow Retopologyは3ds Maxのリトポロジ モディファイヤと同様に機能し、複雑なジオメトリを簡略化して使用しやすくします。Flow Retopologyは、リモート クラウド コンピューティングを利用してメッシュ操作を処理し、ジョブの完了時に3ds Maxで作業を続けることができます。Flow Retopologyを使用すると、操作ごとに異なる設定を持つ単一のメッシュ上でも、複数のリトポロジ化操作を同時に実行できます。この並列処理を行うと、3ds Maxでの作業量が減るとともに、時間が短縮され、効率が上がります。

詳細は以下の動画をご確認ください。

USD for 3ds Max 0.10

3ds Max 2026ではUSD for 3ds Maxがver.0.10に更新され、以下の改善が行われています。

・Layer Editor
USD for 3ds Max 0.10ではLayer Editorが導入され、USDレイヤをより効率的に処理できるようになりました。
・ライト リンクのサポート
ライト リンクのサポートが追加され、シーン内のライトとオブジェクトの関係をより詳細に制御できるようになりました。
・3ds MaxにバンドルされたUSDプラグイン
USDプラグインが3ds Maxにバンドルされ、インストールが合理化され、USD機能をすぐに使用できるようになりました。
・USDエクスプローラでクラス プリミティブを表示する
USDエクスプローラでクラス プリミティブを表示するオプションが追加されました。
・USD BasisCurvesをビューポートに表示する
USD BasisCurveをビューポートに表示できるようになりました。
USD for 3ds Max 0.10

Arnold for 3ds Max 5.8.0

3ds Max 2026には、Arnold 7.4.0.0 Coreが導入された MAXtoA 5.8.0が付属しています。
このバージョン、および直近のバージョンでは以下のような改善が行われています。

・よりリアルになったガラス オブジェクトの影
ガラスなどの透明なオブジェクトが影を落とすようになりました。シャドウの見た目は、OpenPBRマテリアルの場合はArnold Additional Parametersロールアウトの[Shadow Density]から、Standard Surfaceシェーダの場合はTransmissionロールアウトの[Shadow Density]から調整することができます。
・光沢のあるマテリアルのGlobal Light Sampling(GLS)の改善
GLSは、サンプリング時にマテリアルの光沢を考慮するようになりました。これにより、特に小さなライトが多数存在する場合の品質が大幅に向上します。固定AAレンダリングでは若干の速度低下が発生しますが、アダプティブ レンダリングでは全体的に高速化します。この機能は、GLS_glossy_enableを使用して有効または無効にすることができます。
・最適化されたCryptomatteとGPUのサポート
ArnoldにCryptomatteが内部実装されました。これにより、GPU のサポートが追加され、CPUのパフォーマンスが向上しました。Cryptomatteがサンプルに消費するメモリが大幅に削減され、より高いAA設定、プログレッシブ レンダリング、およびアダプティブ レンダリングを簡単に使用できるようになりました。

Arnoldのバージョンアップでは、その他にも様々な改善が行われています。詳細な内容については、Arnoldのヘルプドキュメントからリリースノート新しいウィンドウで開きますをご参照ください。

Arnold for 3ds Max 5.8.0

Substance 3.0.5

3ds Max 2026には、バージョン9.0.0のエンジンを使用するSubstance 3.0.5が含まれています。この更新で使用できる新しいシェーダを確認し、Substance 3Dアセットをスレート マテリアル エディタに直接読み込むことができます。

スキン モディファイヤの[重みをペイント]ホットキー

新しいホットキー[B]が作成され、ペイント モードのオン/オフを切り替えられるようになりました。つまり、ペイント モードで[B]を押してビューポートで選択したボーンを変更し、もう一度[B]を押してペイントに戻ることができます。このホットキーによりスキン ウェイトのペイントが合理化され、この 2 つのモードをシームレスに切り替えて作業できます。

カラー管理の更新

OCIOモードを使用する場合に、ガンマエンコード ファイル形式とその他の形式に対して既定で適用されるレンダリング出力トランスフォームの設定が個別に用意されました。つまり、イメージを保存するときにファイル形式を変更する場合、通常はカラー スペース変換オプションを手動で変更する必要はありません。以前のバージョンの 3ds Maxで保存されたシーンは、既定で以前と同様に動作することに注意してください。

イメージ ファイル リスト(IFL)のカラー管理も改善されています。画像を開いたり保存したりするときに[自動](Automatic)を選択すると、設定によって決定された変換が各ファイルに個別に適用されます。代わりに特定の変換を手動で選択する場合は、リスト内のすべての画像に適用されます。

さらに、OCIOベースのカラー管理を使用するネットワーク レンダリングに影響する多くの問題が修正されました。また、OpenColorIOのバージョンがOCIO v2.4.1になりました。

コンポーネントの更新

VFX リファレンス プラットフォームに合わせて、コンポーネントが次のように更新されました。

  • Python 3.11.9
  • OpenEXR 3.3.0
  • OpenImageIO 2.5.111

一般コンポーネントも次のように更新されました。

  • Cloth 2.3.0.61
  • CivilView 1.2.4
  • Security Tools 2.1.8

ATFの更新

ATFファイルは、SketchUp 2024およびNX 2406モデルをサポートするようになりました。

Studioメニューの評価

パイプラインから3ds Maxに独自のカスタム メニューを挿入できるようになりました。

ADSK_3DSMAX_CUI_PRE_USER_CONFIG_%Major_Version%環境変数
この環境変数を使用すると、すべてのシステム設定がロードされた後、最終的なユーザ設定が適用される前に、新しいCUI(カスタム ユーザ インタフェース)設定ファイルをすぐにロードすることができます。この変数は、セミコロン(;)で区切られたCUIファイルのリストを受け入れます。ファイルはリストに指定された順序で評価されます。

ホットキーとメニュー エディタの機能強化

ホットキー、メニュー エディタに以下のような変更が加えられました。

・複数選択のサポート
メニュー エディタで、マウスの左クリックと[Ctrl]キーまたは[Shift]キーを使用した標準のQt複数選択がサポートされるようになりました。この機能は左側のアクション リストと右側のメニュー ツリーの両方で使用できるため、複数の項目を同時に削除またはコピーできます。
・カテゴリのフィルタ
[列による検索]フィールドがメニューおよびホットキー エディタに追加されました。アクション、グループ、カテゴリに基づいてメニュー項目を検索できます。

.Net 8の更新

サポートされる.NETのバージョンが、バージョン8になりました。

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